ホームページについて

「ホームページについて」

唐突ですが、ホームページって何のためにあるんでしょうか。
皆さんは、どのようにお考えになられますか?

私は、歯科医師になって30年という長い年月が経ちましたが、今までホームページなんて絶対に必要ないとずっと考えておりました。
現に、このホームページも恥ずかしながら今頃になってやっと作成させていただいたものなのです。

では、なぜ今までホームページが必要ないと考えていたのか、理由はいくつかあるのですが、その点について初めにお話しをさせていただきたいと思います

まず、第一の理由としては、医療には広告というものは無用のものであるとずっと考えていたためなのです。
実をいうと、今でも医療には商品コマーシャルのような広告は本来原則的に不要なものであると考えております。
私の信念として、当院のポイントにも書かせていただきましたが、歯科医療分野すべてにおいて豊富な知識と高度なテクニックを有しなくてはならないことはもちろん、それと同時にそれらの知識やテクニックだけに決して固執することなく、私どもは医療人として患者様から常に信頼される人間性をも同時に有しなければならないと考えております。
そのために、そういったことを常に目標としながら、本当にそれが自分に出来ているのか自問自答しながら今まで常に頑張ってまいりました。
そういった意味では、頑固に患者様本位の医療というものを真剣に考え実践してきたという自負があります。

したがって、このようなことを真摯に実践しながら、患者様としっかりとした信頼関係を築くことにより、患者様の求めている歯科医療というものを本当に提供することが出来るのであれば、ホームページを使って広告などしなくても、多くの患者様に必ず来院していただけると思っておりましたし、それが医療の本筋ではないかと考えていたわけです。

第二の理由としては、ホームページというものの世界があまりにも無責任な広告媒体となってしまっているように感じていたためなのです。
ホームページを作成する上で、しっかりとした第三者機関による規制があり、常識に則った範囲での運営がされているならまだしも、何を書いても自由で、誹謗中傷もお構いなしでは、こんなに信用できない世界はないと感じておりました。
誤解をしていただきたくないのですが、中にはきちんと常識に則った範囲で運営をされている方もいると思います。また、それが多くを占めるのかもしれません。しかし、このインターネットという世界に法律はないのです。だから私がそう感じてしまったのかもしれません。

そのような理由で今までホームページというものにまったく無縁だったのですが、何故ここにきてホームページを作ろうと思い立ったのかということです。

それは、来院されている患者様からホームページを作って下さいと言われたためなのです。
初めは、私の考えとは全くちがうなと思いましたので、私のホームページに対する考え方をその方にお話ししました。
すると、「ホームページというのは宣伝媒体ではないんです」という返事が返ってきました。また、それに続いて、「先生の噂を聞いて、治療に行ってみたいと思っても、実際どのような考え方や方針で治療をされているのかがよく分からないと、やはり患者は不安なものなんですよ」「ホームページなどで先生の治療方針や考え方などを知ることが出来たならば、もっと早く先生の治療を受けることができたのに」とお話しされたのです。

私はそこで気が付きました。今まで私が考えてきたことは、とても自分本位な考え方だったんだなって。
やはり、自分の理想とする治療を行うためには、それをオープンにすることから始めなくてはならないと。

私も多くの患者様から「先生に治療していただいて本当に良かった」とか、「先生ともっと早く出会っていれば、こんなに歯が無くならなくて済んだのにね」などと本当によく言われます。
また、引っ越しされて通院するのが大変になってしまっているにも関わらず、わざわざ遠方から私のところまで治療に来られる患者様も大勢いらっしゃいます。
さらには、地方へ越された患者様などからは、地方の歯医者さんにかかったら、いい治療をされていますねと言われましたと感激され、お手紙を送っていらした患者様もいらっしゃいました。

どれもこれも、私にとってはとても有難いことですし、本当にうれしいことなのです。

世の中には、お口の健康に関して様々なお悩みを持たれている方は大勢いらっしゃると思うのです。
そのような方たちが、大勢いるにもかかわらず、自分から情報をシャットアウトしていたのでは、より多くの方々とこの喜びを分かち合うことが出来なくなってしまいます。

私にできることを、1人でも多くの患者様に知っていただき、皆さんとこの喜びを共有できるようにしていくためにも、今回クリニックのホームページを作成させていただくことにしました。
文章もすべて私自分の言葉で書かせていただきましたし、この中で使われている症例写真なども全て私が実際に治療を行ったものでありますので、その一つ一つが患者様と分かち合える貴重な喜びの結晶なのです。

ホームページが無責任な広告媒体になってしまわないよう、自ら襟を正して管理していきますので、皆さん応援して下さい。
宜しくお願い申し上げます。